まさか自分がこんな目に遭うとは思ってもみませんでした。先週、長年放置していた親知らずを抜いたのですが、その後の1週間は人生で最も長い7日間となりました。抜歯そのものは15分程度で終わり、痛みもそれほどではありませんでしたが、本当の恐怖は術後3日目の深夜にやってきました。突然、抜いたはずの場所から火を吹くような熱さと、心臓の鼓動に合わせてズキズキと響くような激痛が突き抜けたのです。慌てて飛び起き、枕元に置いてあった痛み止めを飲みましたが、全く効く気配がありません。氷嚢で頬を冷やしても、顔全体が重苦しく引きつるような感覚が強まるばかりで、一睡もできないまま朝を迎えました。鏡を見ると、抜歯した穴が真っ暗な空洞になっていて、その奥に白いものが見えました。昨日はあんなに血が固まっていたのに、なぜ消えてしまったのかと不安で仕方がありませんでした。朝一番で歯医者に電話をかけ、泣きそうな声で現状を訴えると、すぐに来てくださいと言われました。診察室の椅子に座り、先生に診てもらうと、即座にドライソケットという診断が下されました。どうやら私は、寝ている間に無意識に強く口をすぼめていたか、あるいは食事の際に患部で噛んでしまったことで、蓋をしていた血餅を壊してしまったようでした。先生は「これは痛かったでしょう」と共感してくれ、すぐに特殊な薬を穴に詰めてくれました。その薬にはクローブのような独特な香りがありましたが、詰めてからわずか数分で、あんなに私を苦しめていた激痛が嘘のように消えていったのです。あの時の解放感は、今でも忘れられません。ドライソケットの痛みは、ただの怪我の痛みとは違って、神経が直接むき出しになっているからこその鋭さがあるのだと教わりました。その後、数日間は安静に過ごし、お粥やゼリーなど傷口に負担のかからないものだけを食べて過ごしました。タバコやお酒も一切断ち、とにかく傷口が塞がるのを待ちました。おかげさまで現在はすっかり良くなりましたが、あの夜の痛みは二度と経験したくありません。もしこれから抜歯を予定している人がいるなら、どうか術後のアドバイスを忠実に守ってください。たかがうがい、たかがタバコと思って侮っていると、想像を絶する痛みの代償を払うことになります。