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耳の下が腫れて痛いでも熱はない時の過ごし方
耳の下が腫れてズキズキと痛むのに、熱はない。そんな中途半端な体調の時、どう過ごせばよいか迷うものです。仕事を休むべきか、食事はどうすればいいのか。ここでは、病院を受診するまでの間や、診断を受けた後の自宅療養期間における、痛みを和らげ、回復を早めるための正しい過ごし方について解説します。まず、最も重要なのが「安静」です。熱がないからといって普段通りに活動すると、体の抵抗力が落ち、症状が悪化したり、回復が遅れたりする可能性があります。特に、疲労やストレスが引き金となる「反復性耳下腺炎」の場合は、十分な休息と睡眠をとることが何よりの薬となります。仕事や学校は、可能であれば休み、家でゆっくりと過ごしましょう。次に、痛みの緩和策です。腫れて痛む部分を冷やすか温めるか迷うところですが、一般的には炎症を抑えるために「冷やす」方が効果的です。濡れタオルや、タオルで包んだ保冷剤などを、心地よいと感じる程度の時間、患部に当ててみましょう。ただし、冷やしすぎは血行を悪くすることもあるため、長時間の使用は避けてください。痛みが強い場合は、市販の解熱鎮痛剤(アセトアミノフェンやイブプロフェンなど)を服用するのも一つの手ですが、これはあくまで一時的な対処です。必ず、その後で医療機関を受診するようにしてください。そして、多くの人が悩むのが「食事」です。耳下腺は唾液を作る場所なので、食事の際には特に痛みが強くなることがあります。痛みを悪化させないためには、唾液の分泌を過剰に促すような食事を避けることがポイントです。レモンや梅干し、お酢といった酸っぱいもの、よく噛む必要がある硬い食べ物(せんべいやナッツなど)、香辛料の強い刺激物は避けましょう。おかゆやうどん、スープ、豆腐、茶碗蒸し、ゼリーといった、柔らかく、あまり噛まなくても飲み込めるものがおすすめです。水分補給も重要ですが、オレンジジュースなどの酸味のある飲み物はしみることがあるため、水やお茶、スポーツドリンクなどが適しています。これらのセルフケアは、あくまで症状を和らげるためのものです。熱がないからと油断せず、これらの対処をしつつ、できるだけ早く耳鼻咽喉科を受診し、原因を特定してもらうことが、根本的な解決への最短ルートです。